ざっくりまとめると…
- すべてのサービスやプロダクトはコモディティ化する
- 流行る可能性が出てくれば必ず模倣するモノがあらわれるから
- 模倣できない唯一の価値「ブランド」と、それに紐付く「コミュニティ」で顧客を同質化する
すべてのサービスやプロダクトは、コモディティ化します。そして他者との差別化要素がなくなり、価格競争の消耗戦へと突入していきます。それを人はレッドオーシャンと呼びます。
なぜコモディティ化してしまうのか。それはすごくシンプルです。どんなにオリジナルなアイデアも、ユニークな技術も、オンリーワンで在り続けることはありません。流行る可能性が出てくれば、必ず模倣するモノがあらわれるからです。
どんなにポジショニングや機能、UIなどで差別化していても、模倣するモノはありとあらゆるモノを模倣していきます。そして、最終的に残される最後の差別化ポイントは価格であり、価格競争へと突入していくのです。
コモディティ化し競合優位性がなくなったサービスの中で、どうやって一番手に躍り出るか。それは非常に難しいものがあります。例えば、フリマアプリのファーストペンギンはメルカリではありません。スタートアップがファーストペンギンでしたが、完全に模倣された上に、資金力とそれを活用した圧倒的なマーケティング力を前に、一番手の座を早々に譲り渡してしまいました。
では、その中でスタートアップはどう戦えばいいのでしょうか。
その戦い方として確立すべきなのが「ブランド」とそれに紐付く「コミュニティ」です。
「ブランド」だけは模倣できない唯一の価値です。確立させてしまえば、誰一人真似をすることはできません。ルイ・ヴィトンの類似品を作っても、ルイ・ヴィトンには慣れません。ベンツの真似をしても、ナイキの、コカ・コーラの、レッドブルの真似をしても、それらにはなれないのです。
またSNS時代の昨今、ブランドを高い位置で保ちながら、一定の売上規模をあげる最適なマーケティング手法があります。それがコミュニティ化です。
コミュニティ化の最たる例がオンラインサロンなわけですが、それは単にSNSにグループを作りましょうとか、メッセージを発信し続けましょうとか、そういうものではなく、ブランドとユーザが心のつながりを持ち、ユーザを優良顧客にし、同質化をしていくということになります。
同質化した顧客は、ブランドチェンジしなくなり、自ら積極的に価値を高める行動をとり、顧客を集める(紹介者としての)行動をとるようになります。
ブランドとコミュニティが揃えば、いかにコモディティ化しようとも、いかにレッドオーシャン化しようとも、価格競争に巻き込まれることなく、独自路線でのサービス展開をすることができます。
ブランドを事業開始の最初期から確立させることこそが、レッドオーシャンの中で消耗戦へと身を置かずにポジションを確立したまま戦う唯一の手段です。
スタートアップは事業展開の最初期からブランド構築をチャレンジすることをオススメします。