携帯サイトに注目が集まっている。特に勝手サイトと呼ばれる、DoCoMoやauといったキャリアの公式サイトに含まれないサイト群が注目されています。
しかし、私は、コンテンツプロバイダにとって、携帯サイト市場への参入のチャンスは、今が最後のチャンスではないかと思うのです。
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公式サイトから勝手サイトへ
いままで、携帯サイトのマネタイズは公式サイトに採用されることによる課金ビジネスが主流でした。有料コンテンツとして月額数百円やダウンロード1回数十円などの料金を設定し、ユーザに課金していました。
これは、コンテンツプロバイダ自身がユーザ認証や代金決済のシステムを用意することなく、料金を徴収できるような仕組みを作り上げたキャリアのおかげといえるでしょう。
インターネットでは少額課金のシステムが作られず、広告ビジネスが主流であったのとは、また違った形で発展を遂げていきました。
しかし、ここにきて勝手サイトと呼ばれる、非公式サイトが勢いづいてきました。
いままでは、携帯サイトで収益をあげるためには公式サイトに登録されることは必須でした。モバイルインターネットのユーザのほとんどが公式サイトにのみアクセスしていたからです。
キャリアが公式サイトを優遇していたことがその理由であるとも言えます。勝手サイトへの検索機能を公式に設けていたとはいえ、そこへのアクセスが容易とは言い難い構成になっており、まず目に付く公式サイトへユーザは流れていったのでしょう。
アドレスを入力する機能こそあれ、今のようにQRコードもなかった時代に、公式サイト以外のサイトにユーザが訪れることは稀でした。
その後、auはGoogleと提携し、vodafoneがsoftbankに買収されたことで、その状況が一変しました。キャリアが検索エンジンと融合することにより、公式サイト優遇の時代は終わりを告げたと言えます。
また、ユーザのリテラシーが向上してきたこともその一端を担っていたでしょう。「公式サイトにおける有料コンテンツとほぼ同等のものが勝手サイトで無料でできる」といった認識が広まっていき、検索エンジンの利用頻度が上がるとともに、勝手サイトの地位も向上していきました。
携帯サイト市場は今が黎明期
では、ここまで盛り上がっている携帯サイト市場への参入を、何故今が最後のチャンスだと言うのでしょう。
モバイルの市場はいままさに黎明期にあるのだと思います。
市場は、ベンチャー企業が開拓し寡占状態にある「黎明期」、大手が参入しだし活気付く「成長期」、飽和状態となり利益向上が望めなくなる「安定期」、何らかの要因により縮小していく「衰退期」、というように時とともに流れていきます。
基本的にベンチャーや中小企業が新しい技術やアイデアで市場を作り、黎明期を迎えます。そして、成長の見込みが大きくなってくると、大手企業が参入し、成長期に突入します。大手企業がここで参入するのは、市場としてはもっとも儲かるタイミングであるからです。その後、その市場に乗り遅れるなと、さまざまな企業が参入しだし、安定期に入ります。安定期は、先駆者と後発がユーザを奪い合うことになり、利益は安定的とはいえ、急激な成長は見込めなくなります。そして、何らかの要因により市場は縮小していく衰退期となります。
モバイル市場はまだまだ伸びていくと思いますが、これ以上時間が経ってからだと参入しても利幅を大きくするのは難しくなってしまうのではないかな、と思います。