「最近の若いやつは」の発言への反論として「すべての上の世代よりも下の世代の方が優秀である」説を唱えています。
その前提に立つのであれば、上司のその価値観の押し付け的な指導、意見などはクソの役にも立たないものです。
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上司が語る成功譚の成功要因は、上司にはない
いかなる業務においても、その上司がこれまで成功したのは、そのタイミングで運良く成功しただけに過ぎません。
人は神ではありません。成功するかどうかをコントロールすることなどできません。はっきりいって、どんなすごい人物のどんな成功も「運が良かった」だけです。
もしそうではなく、成功法としてのノウハウがあるのだ、というのであれば、その上司はずっとプレイヤーとして最前線に立つべきですよね?そうすれば業績は右肩上がりに成長し続けるのですから。
でもそうではありません。そうではないということそのものが「成功は運である」ことを証明しています。
それにも関わらず、「俺はこうやった」と語る人の多いこと、多いこと。
「成功は運」であり、その成功は、成功者自身よりも、そのときの「環境要因」や「組織要因」などに起因することがほとんどです。
たまたま最初にやったとか、たまたま他にやる人がいなかったとか、たまたま予算のあまりがあったとか。。。
それをまるで自分の成果のように語っているだけなのが、上司の成功譚なのです。
上司の指導がクソの役にも立たない理由
その成功に起因して「俺はこうやった」という指導がクソの役にも立たない理由はそこにあります。
「俺がやった」わけでもない「外部要因」を無視して、「俺はこうやった」という話だけをされても、そこに再現性はないわけです。
つまり、上司の指導がクソの役にも立たない理由は、そのとおりにやったとて成功する保証がないことです。もっといえば、外部環境が変化しているのに、変化前の外部環境に即したやり方を押し付けてくるわけですから、成功確率はゼロに近いわけです。
人間関係に波風を敢えて立てる必要はありませんが、「はいはいそうですねー」と素直に聞いているふりをしながら、右の耳から左の耳へ受け流しておく方が得策です。
クソの役にも立たない上司の指導を役に立たせる方法
ただ、クソの役にも立たない上司の指導でも、受け取り方として役に立たせる方法はあります。
それは2つあります。
1つは、成功確率を上げる方法ではなく、失敗確率を下げる方法を指導されているのだ、と思うこと。
「俺はこうやった」という話をする上司は、あくまで成功体験を語っています。それをそのままやったところで再現性がないのは前述の通り。
どんな成功の裏にも失敗はあります。上司をうまくおだてながら、その裏にある失敗をうまく引き出すことができれば、失敗を避けることができます。
成功の再現性は難しくとも、失敗を避けることの再現性は比較的容易に実現することが出来ます。
上司が「俺はこうやった」と成功談を話し始めたら「すごいですね。でも、その裏で苦労があったんじゃないですか?」と聞いてみましょう。きっと成功談を語りたがる人は、苦労談も自信満々に語ってくれることでしょう。
そこにこそヒントが隠されています。
もう1つは、上司の話をそのまま受け取るのではなく、概念を抽象化し、いかにして転用するかを考えること。
失敗談のが再現性を持った学びがある、とはいえ、もちろんそのままでは成功談と同様に外部環境による影響が多分にあり、再現性は持ちにくい。
そのときに大事なのは、その本質を抽象化して概念として理解すること。余計な要素を限りなく省き、本質だけを見つめること。
そして、それを今の自分に当てはめてみて、どう転用するかを考える。
本質にこそ再現性のある「科学」が潜んでおり、そして、その転用を考えることではじめて「再現」ができる。
上司の話はクソの役にも立たないと割り切り、役に立つ話を引き出し、いかに自分の成長の肥やしにするか。それがクソみたいな上司との付き合い方として大事なことです。