「最近の若い奴は」という発言は、世代を問わず、耳にしたことがあると思います。今目の前でその発言をしている老人も、若い頃は上の世代にそう言われていました。
古くは、エジプトの壁画にすら「最近の若いやつは」と書かれているぐらい、言われ続けていることなのです。
…という都市伝説があります。最初にそれを聞いたときには事実だと勘違いしました。昔から言われ続けていることだからこそ、信じてしまったのかな、と。
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「最近の若い奴らは」というほど、本当に若い奴らは「出来ない」のか
ここからは思考実験です。
人間は生物です。生物であるからこそ、種の生存のために自らを環境に適応させながら進化を続けています。
いま現状において、人間が絶滅をせず、種として生き延びており、おろか繁栄を続けている(世界人口が増え続けている)という状況をみれば、いわずもがな環境適応と進化ができているということです。
その前提に立つと、世代が移り変われば変わるほど、人間は優秀になっていくということになります。進化をする=上の世代よりも優秀になっているということにほかなりません。
つまり、「最近の若い奴は」と口にする者にとどまらず、すべての上の世代よりも、下の世代の方が優秀なのです。
上の世代よりも優秀な若者は、上の世代の価値観に惑わされるな
だから結局、親だろうと、先生だろうと、上司だろうと、自分より上の世代が正解だと押し付けてくる価値観は、本当はもうすでに正しくない価値観である可能性が高い、といえます。
YouTuberが子供のなりたいランキングの上位に来たことを批判するようなニュースが流れていました。そもそも、YouTuberとは、舞台、映画、テレビとエンターテイメントのチャネルが変わってきた流れの、最新のチャネルの中で人々を楽しませているコンテンツにすぎません。上の世代が例えば「俳優」にあこがれていた、「アイドル」に熱狂していたことと、なんら変わりはないのです。
そもそもそう考えると、テレビが出たときに「あんな低俗なものには出ない」といって、消えていった映画俳優が数多いたということと現状は重ねることができるように思えます。「最近の若いやつは」論は、時を経て繰り返しているということですね。
上の世代の理解を求める必要はない。今の世代でのベストエフォートを目指せ
結局のところ、人間が進化し、技術が進歩し、時代のうねりが大きく変化したときに、上の世代が古い価値観で理解できないモノ、コトに対して「最近の若いやつは」と言ってるにすぎないのです。
いっそのこと「上の世代」の価値観はすべて間違っている。という極論の前提に振り切ってもいいのではないでしょうか。
そのうえで「今の世代」に当てはめて、それが今でも当てはまる原理原則なのであれば受け入れればいいし、今の世代にとってはもうすでに時代遅れなのであれば「ハイハイソウデスネー」と聞くフリだけをして無視すればいいと思います。
もちろん上の世代も今の世代を生きている構成員でありますから、そこで正面からぶつかることが得策ではありませんし、「価値観」という前提に立つのであれば、今の世代を作り上げた上の世代の価値観も当然リスペクトすべきだと思います。
ですが、上の世代が今の世代にとって間違った価値観を押し付けようとしてくるのであれば、それを甘んじて受け入れる必要はないし、受け入れてしまえば時代の流れに取り残されてしまうでしょう。
新しい時代を創るのは「最近の若いやつ」の価値観です。その我を通して、ただただ邁進していきましょう。