スタートアップのシードフェーズやそれよりも前のファウンダーフェーズでの課題は、資金面よりも人材面にある。メンバーが集められないことだ。
特に、非エンジニア、非デザイナのファウンダーがこの悩みに直面することが多いと思う。
Contents
メンバーが集められない原因は、WHYの欠如にある
確かに、エンジニアやデザイナは業界全体として不足している。そして、非エンジニア、非デザイナは、エンジニア、デザイナと出会うきっかけを作るのも、さほど簡単なことではない。しかし、どちらもメンバーが集められない根本原因ではない。それは、メンバーを集められているスタートアップがいることから、わかるとおもう。
では、メンバーを集めることのできるスタートアップとそれができないスタートアップの、メンバーを集めることのできるファウンダーとそれができないファウンダーの、大きな違いはどこにあるのだろうか。
それは、WHYが明確かどうか、言語化できているかどうかの差であるとおもう。
WHYとは「世界を変える」という熱い情熱であり、共感するための言語化である
メンバーが集められないということは、ジョインしてほしいと思う人に、熱い情熱が伝わっていないのだ。
もちろん、起業をしようとしている人に熱い思いがないわけではないとおもう。世界を変える、という熱い情熱がなければ、スタートアップという非常にリスキーな世界に飛び込もうとはしないだろう。ファウンダーはこの熱い情熱たるWHYを持っているはずだ。
その情熱が伝わっていないからメンバーが集まらないのだ。
ジョインしてほしいと誘っている相手にも、同様のリスクをとってほしいとお願いしていることと等しい。そして、それは、同じような情熱を持ってくれとお願いしていることとも等しい。
しかし、情熱というものは、お願いされて持つものではない。本気で共感したときはじめて、共通概念として同じ情熱を持つことができるのだ。
メンバーを集められないということは、世界を変えるという情熱が、他の誰かに共感されるほどのものへと昇華できていないのだ。だから言語化できておらず、伝わらず、メンバーが集められないのだ。
メンバーさえ集められないのであれば、ピボットすべきだ
人に伝わらないWHYに意味も価値もない。それはただのマスターベーションだ。そもそも一番近しい共感者であるべき、創業メンバーすら集められないWHYで、ユーザを集められるだろうか。
ぜひ、一緒にやりたい、という人が一人でも見つかるWHYとプロダクトにいますぐピボットしよう。もしかしたら、ピボットではなく、あなたが変えたいと思っている、実現しようと思っている世界のあるべき姿の根本からそもそも見なおしたほうがいいのかもしれない。