- 誰も思いついていないアイデアを思いつくのは難しい
- 変化が激しい未来を予測するのも難しい
- イノベーションとはキュレーションであり、編集力こそが新たな価値を産む
起業や社内新規事業において、イノベーションを起こそうとするとき、イノベーティブな事業企画や製品企画にとって「突拍子もないアイデア」を思いつくことは重要でしょうか?
これだけグローバル経済が発展し、世界の距離が縮まり、情報がゼロ距離・ゼロ時間で拡散する時代において、誰も思いついていない突拍子もないアイデア
を思いつくことは果てしなく難しくなりました。
また、そもそもVUCAの時代において、変化が激しい未来を予測するのは難しく、その未来において世界を変えている突拍子もないアイデアを考えることも難しいです。
そして、社長であれ、人気事業部門の経営者や決済権限者であれ、また、エンジェル投資家やプレシード・シード投資家であれ、突拍子もないアイデアに価値があると評価をすることはできません。
そのため、イノベーションにとって重要なことは「突拍子もないアイデア」を思いつくことではないのです。
最初の一歩で大切なのは「編集力」です。
コンシューマーとプロブレム、そこにソリューションとテクノロジーを結びつけ、マーケットへ繋ぐ。その編集力によってこそイノベーションは起こるのです。まさに「Connecting the Dots」は言い得て妙。
iPhoneにしても、携帯電話はすでに存在しました。デジタル手帳としてのPDAもありました。携帯電話でインターネットに繋ぐ世界初の大型事業者はdocomoのiモードです。携帯で音楽を聴ける時代はもう来ていましたし、タッチパネルディスプレイはもちろん存在していました。そのすべてを編集し、デザインの力でステキなUIで顧客との接点を演出した結果、世界的に、いや、人類史をみても世界最高峰のイノベーティブなプロダクトが誕生したのです。
イノベーションとはキュレーションです。編集力こそが新たな価値を産むのです。
そしてもちろんそのために必要なのはインプットです。知識だけのインプットではありません。現物、現場、現実の三現主義でのインプットこそが、新価値創造のためのキュレーションには重要となります。
そしてその価値を世界に広めるのは、行動力と継続力です。