- 変化の激しい時代に、選択肢を一つに絞ると未来の可能性を狭める
- 二兎を追いかけた人の方が成長のチャンスを掴める
- 複数の分野を融合させた方がキャリアの幅が
日本では古来から「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざに象徴されるように、複数の選択肢があったときには一つに絞ることを美徳としてきました。
例えば、小学校のクラブ活動、中学高校の部活一つとってみても、基本的には一つを選ぶように促され、二つ選ぶと「掛け持ち」とまるでそれが悪いことかのような表現をされてきました。
VUCAの時代において、人生のどんな局面においても、選択肢を一つに絞ることが必ずしもよいこととは限らない、むしろ、選択肢を狭めることがそのまま未来の可能性をも狭めてしまう。そんな時代になっています。
「働き方改革」や「副業」「複業」というトレンドも、職業を一つに絞るということへの弊害が表出し、誤魔化しきれなくなったがゆえに生まれたものです。
日本人はもっと自分の未来に柔軟であっていいはずです。
「1つのことに集中しろ」と、昭和の時代遅れの価値観に毒された人は言うでしょう。それは、1つのことに集中しているだけで成功することが約束された、経済成長期にだけ言えることです。
仮にその1つのことがなくなってしまったとしたら?将来が不確定な時代に1つのことだけに集中していたら、自分の未来を自らの手で潰すことになりかねません。そのとき「1つのことに集中しろ」と価値観を押し付けてきた人が責任を取ってくれるわけではありません。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」と最初から「一兎」に絞り込んだ人よりも、「二兎を追いかけたが結果的に一兎しか得られなかった」人のほうが、物理的に得られたもの以上に、成長のチャンスは掴んだことになるのです。
自分が何が得意かわからないなら、可能性のある選択肢に全張りしましょう。伸び悩んでいると感じるなら、他の選択肢にも張っておいた方がいいです。
キャリアの幅を広げるなら、1つの特定の分野にスキルが偏るよりは、複数の分野の知識を融合させたほうがイノベーションを起こしやすくもなります。
さあ「二兎」「三兎」と多くを追いかけましょう。
自分の可能性に全張りしましょう。
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