「リファレンス」「リファレンスチェック」というものをご存知でしょうか。応募者の以前の同僚や上司に対して、在籍時の業務内容や成果、人柄、勤務態度、退職理由などを問い合わせることです。外資系企業では当たり前のようにやられていることですが、日系企業でも近年増えてきていると言います。
リファレンスには2種類あって、1つが応募者自身がリファレンス先を提出したり、紹介文を提出するケースと、もう一つは企業側が自らリファレンス先を探して、直接確認するケースです。
個人的な感覚としては、前者はほぼ経験したことはありません。後者は、知り合いから直接コンタクトをいただき、これまで在籍した企業のメンバーについて問い合わせられることがかなり増えてきています。
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リファレンスは過去の実績の正確性を担保する重要な情報だ
職務経歴書や履歴書というペーパーだけで、また、たった30分や1時間という限られた時間の中で、その人の過去の実績をすべて理解し、評価することは難しいでしょう。その人となりや人柄を理解するだけで精一杯です。
そこで、リファレンスが有効になるわけです。特に、応募者が自らの実績とアピールする項目や、その経歴についての正確性を知るためにはもっとも有効な手立てです。
一緒に働いていた人にとっては、それを目の当たりにしているわけですから、応募者が誇大に実績をアピールしていないか、そもそも嘘をついていないかなどは、リファレンスをとれば一瞬で判明します。
リファルレンスは無意味であるという側面も理解する
しかしながら、実績が仮に正しかったとしても、それはいわばブラックボックスである、ということは認識しておく必要があります。事後にしか内容や成果があらわれません。つまり、過去の実績は、将来の評価を保証するものではないのです。
そのため、例えリファレンスの結果、評価が悪かったとしても、それはその会社・組織においては、実績が出なかったかもしれない。プロセスの方法論が合わなかっただっただけかもしれない。カルチャーがアンマッチなだけだったかもしれないのです。
リファレンスは、その評価が極端に悪い場合を除いて、正確性を確認するために利用し、評価はあくまで参考情報として扱うべきです。