Twitter、facebook、iPhone、Android…。近年、ユーザの囲い込みに成功したプラットフォームが相次いで登場している。また、日本でいうと近年の成功事例は、やはりGREE、モバゲー。これらのプラットフォームがユーザの囲い込みを実現している状況において、これからのビジネスが志向すべきものは何かについて考えてみた。
これまでであれば、それぞれ各サービスがユーザの囲い込みを実現しており、自らもそこを目指す以外の選択肢はなかった。しかし、現在のプラットフォーマーは、これをオープン化することで、自らの影響力を最大化しようとしている。つまり、ユーザの囲い込みという発想自体があまり意味をなさなくなり、コンテンツがアンビエント化したように、CPから見るユーザもアンビエント化していると考えるべきではないか。
そのとき、これからビジネスへの参入や拡大を目指すサービサーが、ユーザの囲い込みを志向すべきなのかというところで、数多くのサービスはそれを志向すべきではないように思える。つまり、プラットフォームをゼロから目指すより、モジュールとしてアグリゲーションした方が、ビジネスのスケールは早く、その可能性は高くなるということだ。
当然、囲い込みを目指すサービスを作ることは否定しないし、むしろそうしたチャレンジは素晴らしいことではあるが、それが必然ではないサービスにおいては、むしろそれを目指すことが大きな足かせとなる可能性がある。その囲い込み感がネックになり、ユーザ数の増加を阻むことになりかねないのではないかと考えている。
当然、そのサービスが何を志向し、何を目指しているのかによって判断は様々ではありますが、多くのサービスにとって、今やプラットフォームを志向するよりも、プラットフォームをうまく活用する方向で考えるべきにときに来ているのではないかな、と。
そこで志向すべきは中規模モジュールとしてのサービスなのではと思う。ソーシャルなら、POIなら、ゲームなら…と、主要プレイヤーが固まりつつあるなかで、そこにあえてガチで喧嘩をふっかけるよりも、”connect”した方がビジネスとしてのスピード感や確度が強まる。プラットフォームを志向するのは、ユーザ数が大きくなってきてからでいいのではないかと思う。