The Sydney Morning Heraldでは、8月に1年間に10万ドルを稼いでいると話題になっている「豪州のYouTubeの女王」Natalie Tranを中心に、10人の個人ユーザを紹介していました。
・『YouTube』広告収入長者番付
1位 シェーン・ドーソン(カナダ) 2,700万円
2位 ザ・アノイング・オレンジ(アメリカ) 2,500万円
3位 フィリップ・デ・フランコ(アメリカ) 1,500万円
4位 ライアン・ヒーガ(アメリカ) 1,300万円
5位 フレッド(アメリカ) 1,250万円
6位 シェイ・カール(アメリカ) 1,200万円
7位 メディオクル・フィルムズ(アメリカ) 990万円
8位 スモッシュ(アメリカ) 960万円
9位 ザ・ヤング・タークス(アメリカ) 960万円
10位 ナタリー・トラン(オーストラリア) 860万円上位ランクのほとんどがアメリカ在住の人となっており、女性はナタリーさん1人だけ。1位シェーン・ドーソンさん(22歳)、3位フィリップ・デ・フランコさん(24歳)、4位ライアン・ヒーガさん(20歳)、5位フレッドさん(16歳)と、若年層の活躍も目立つ。若くて優秀なユーザーが実績と収入を獲得する場として、同サイトを活用しているようだ。
1年間に860万円稼ぐ『YouTube』の女王! 10代で1250万円稼ぐユーザーも – ロケットニュース24(β)
彼らは、YouTubeのパートナー プログラムを利用して、動画を活用したいわゆるビデオジャーナリストとして活動し、広告収入のレベニューシェアを受け取っています。
前述のNatalie Tranは、広告収入長者番付10位で、健康やマナー、食べ物など日常に役立つ情報を分かりやすく伝えたり、コメディ、風刺の動画で人気を集めています。再生回数は1年間で約1.9億回、チャンネル登録者数は約75万人と、豪州で最も多数の購読者を誇り、動画の広告収入は1年間で約860万円にもなるといいます。
「世界の貧困を無くす最良の道具はITである」という記事を2007年10月に書きました。このとき、ITで得られる収入は、地域も国も人種も性別も門戸も信条も関係なく平等であり、それとともに通貨価値の差異を利用すれば、貧困国にも同様にチャンスがあり得ることを記しました。そのときは、AdSenseにその可能性を感じたわけですが、こうして見るとYouTubeにもその可能性が出てきたと言えますし、あらゆるアフィリエイトサービスにその可能性があると言えます。
ただ、まだまだ大きな問題があることは明確です。当然ベースとしてIT技術が使える環境(PC、ブロードバンド等)は必須になりますが、それをクリアした次に来るのが「言語」の差です。トップ10を見れば分かるように、すべて英語圏の人たちです。当然、IT技術を利用出来る人口は英語圏が最大となり、広告主も金額も英語圏が最大となっているために起こり得ることで、他言語圏のユーザがここまでの収益を得るためには、コンテンツを当然として英語で用意する必要があります。
もちろん英語を学ぶというCGMにおけるコンテンツプロバイダとしてのユーザの努力はひとつありますが、サービサーとしての在り方、CGMのためのプラットフォームとして多言語多文化にどう対応していくかという部分を真剣に考えたサービス設計をする必要が、2011年以降プラットフォーマーに求められるもののひとつになっていくのだろうと思います。