起業家とはストーリーテラーである 〜価値創造に必要な「妄想力」

起業家に最も必要な力は「妄想力」です。

起業家が成功するかしないかは、実現しようとしている未来をより現実的な感覚としての実感を伴う妄想ができるかどうかが鍵といっても過言ではありません。

妄想は難しいものではありません。人間は妄想が、大好きで得意でほぼ一日中絶え間なく繰り広げています。起業家として成功する人と、そうではない人の違いはこの妄想の使い方に違いがあります。

普通の人は、妄想を過去の延長線上のストーリーとして描く

普通の人は、妄想を過去の延長線上のストーリーとして描きます。過去に楽しかったことを思い出したり、辛い現実から逃れるために「もしもこうだったら」と思い描いたり、また、仕事や家事に「追われている」と感じたり、「この先どうなるのだろう」と不意に不安に駆られたり、悲しい過去を振り返って落ち込んでしまったり。

妄想は感情によって引き起こされる思考です。楽しいという感情、辛いという感情、苦しい、悲しいという感情。それらが妄想を引き起こしています。

感情はストーリーによって喚起されます。ストーリーのほうが情景をありありと思い浮かべることができるため、感情が刺激され、動かされるからです。誰しもにとって、過去はストーリーです。だから、過去に感情が動かされ、妄想は過去の延長線上に描くことになるのです。それだけならまだしも、過去のネガティブな感情に引きずられ、現実の行動に弊害すら及ぼすことすらあるのです。

大志を成し遂げる逸材は、妄想で未来をストーリーとして描く

大抵の人は過去にのストーリーに引きずられすぎるせいで、未来を点でしか描けません。ある一点で捉えるのです。「プロ野球選手になりたい」という職業での一点。「ジャガーに乗りたい」という車の所有という一点。「ハワイに住みたい」という場所の一点。

しかし、大志を成し遂げる逸材は、未来をストーリーとして描くのです。

「友達と遊ぶ時間も削って、一生懸命努力し、甲子園には4番サードで出場する。大会記録を大幅に超えるホームラン数と、4割を超える打率が注目され、プロからスカウトを受ける。ドラフトでは1位指名が3つ。競合の末、横浜DeNAベイスターズに入団。契約金1億円を手にする。3年目にはホームラン王を獲得し、5年目には3冠王。日本代表にも選ばれ、日本の4番として活躍。その後メジャーからスカウトがかかり、ニューヨーク・ヤンキースでも4番で活躍。ニューヨークの町並みをジャガーに乗って走り回る。移籍初年度に日本人初となるメジャーリーグでのホームラン王を獲得し、そこから3年連続ホームラン王を獲得。絶頂期の26歳に、その後の人生を考え野球だけにとどまらない活躍をしたいと思い、引退を決意。生涯年俸100億円。ハワイに移住し、サーフィンをしながら事業投資をしながら、自らも実業に挑む30代を過ごす。。。」

と、上記はパラレルワールドのボクを妄想してしまいましたが、これくらい具体的に点と点をつないで未来を語ることが重要です。

思考は感情によって左右されます。感情はストーリーによって左右されます。

ストーリーによって未来を現実感のあるものとし、感情が動けば、思考は自ずとその未来に近づくように動き始めます。

人間の脳は、こうあるべきと認識した状態を保つ特性があります。喫煙をしている状態が日常であれば、脳はそれをこうあるべきと捉えます。そのため禁煙をすると脳はそれを異常な状態と捉え、こうあるべきである喫煙している状態へと行動を誘導します。

妄想はそれを利用して、未来を現実的なものとして捉え、それを脳にあるべき姿と誤認識させることが可能です。そうすれば、その未来の姿ではない今の自分が異常な状態となり、あるべき姿へ戻そう、戻そうと脳が行動を誘導するので、必然的にその妄想の未来へと自分が近づいていくのです。

未来を描く妄想こそが、その未来を実現するために重要な一歩なのです。