「経営とは何か?」=「経営とは利他である」

「経営」ってなんでしょうか。経営とは何をすることでしょうか。経営目線とはどういう目線でしょうか。最近それについて色々と考えを巡らせています。

経営とは「会社を潰さないこと」ともいいます。言い換えると「会社を継続的に成長させること」です。そもそも会社が潰れてしまっては、経営理念も実現したい価値もWHYも、いくら考えても無駄です。なので、まずは会社を潰さず、そして、継続的に成長させるために何をすべきか、が、この場合の経営そのものです。

経営の3要素は「ヒト・モノ・カネ」といいます。それに「情報・技術」をあわせて5要素なんていったりもします。この場合、それぞれを適切に配分することを決めるのが経営です。

経営は事業価値としての企業価値を高め、社会的意義としての社会的価値を高めることである、ともいいます。この場合、株価をあげ、株主に恩恵を返し、公器としての会社の価値としてCSR的活動に取り組むことが経営です。

経営と一言でいっても、様々な側面、様々な要素、様々な行動があり、その局面局面において異なる顔を有しています。

が、本稿では表題のとおり、「経営とは何か」に対する1つのアンサーとして、少々乱暴ですが「経営とは利他である」という答えを提示します。

ビジネスは利他である

ビジネスとは、利他的な行為に対して対価をいただくことにほかなりません。

自分が儲かるためにビジネスをするのではないのです。お客様に欲しいと思っていただき、喜んでいただき、満足していただき、何かの課題を解決していただくことの対価として金銭をもらうことこそがビジネスなのです。

もちろん、儲かって会社が存続しなければ「事業」ではありませんから、儲かることは大切です。

鶏と卵理論でいうなれば、儲かることが先ではなく、あくまでお客様に喜んでいただくこと、つまり「利他」が最初に来なければ、永続的な事業とはならない、ということです。

組織・人財は利他である

組織づくり、人財育成は、まさに経営者からみれば利他です。

社員は駒ではありませんから、ひたすらにこき使って、満足に賃金も払わず、壊れたらポイ捨て、なんてしていいわけがありません。それこそ永続的な企業とはならないでしょう。

事業を営むなかでお客様に幸せになってもらうことももちろん大切ですが、それ以上に社員が幸せになることも大切です。幸せでない人が売る商品よりも幸せな人が売る商品のほうが、よりお客様に幸せになっていただけることは明白でしょう。

そのために、金銭的な面はもちろん、心理的な面として社員が楽しく働く環境を作ることは大切なことです。それは経営者からみればもちろん「利他」となります。

アライアンスは利他である

お客様、社員、それ以外にもステークホルダーは様々います。アライアンスを組むときの相手企業もそのうちのひとつです。そして、これもまた利他です。

一方的にこちらが得するアライアンスは組めるでしょうか。もちろんそんなことは不可能です。

仮に、こちらの利のみを相手に押しつけ続けたとしましょう。するとどうなるか。相手が無理がたたって破綻するということも考えられます。相手がその無理に怒り、対抗策に出ることも考えられます。例えば横のつながりが強い業界であれば、その業界への出入り禁止等も相手の規模に関係なく対応できる可能性もあります。

結局のところ、アライアンスであっても、利己だけで物事を進めれば、持続可能性がなくなっていくのです。もちろん利己も図るけれども、それが損なわれないなかで利他を図る。アライアンスではそのバランスが大切です。

経営とはけいめいである

上記で3例出しましたが、他のどの側面をとっても「経営とは利他である」といえます。

そもそも経営とは「けいめい」とも言います。

けい-めい 【経営】
世話・接待をしたり準備をしたりして、忙しく立ち働くこと。奔走。
けいめいの意味 – 古文辞書 – Weblio古語辞典

経営とは「世話」をし「接待」をし、「忙しく立ち働くこと」なのです。「世話」をし、「接待」をするということは、そこには相手がいます。そう、経営とは、そもそもの言葉の意味においても「利他」という意味が含まれているのです。

「経営とは利他である」

しっかり相手の立場に立ち、相手のことをしっかり理解した上で、相手の利となるものをいかに提供できるか。それをしっかりと感情の底から考えることこそが「経営」そのものであるといえるのです。