ロジカル × クリエイティブ × スピード。 〜グリーで学んだ仕事の進め方の基礎の基礎

GREE

グリーには、2012年〜2014年まで2年半在籍しました。たった2年半という短い時間でありながら、社会人人生ではもっとも濃密で、もっとも刺激的で、もっとも成長した時間でした。

成長させてくれた要因は、今もスタートアップで活躍している上司の強烈なリーダーシップとか、事業の急成長っぷりとか、異常なほどのワーカーホリック集団だったとか、まあもちろん様々だと思います。

その中でも特に、一番自分の中で学びが多かったと今振り返って思うもののは、バリューステートメントに定義されている「ロジカル × クリエイティブ × スピード。」という行動規範でした。

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「ロジカル × クリエイティブ × スピード。」とは?

ロジカル × クリエイティブ × スピード。

ロジカルであること、クリエイティブであること、スピードがあること。
どれが欠けてもグリーでは価値のある仕事になりません。事業の状況によって優先度は異なっても、3つの要素はトレード・オフの関係にはなく、3つの要素の掛け算の結果を大きくすることが大事です。3つの要素の内どの要素が欠けても掛け算の結果は大きくはならないのです。
グリー株式会社 (GREE, Inc.) – 会社情報 – ミッション

これは、グリーの中でもっとも浸透しているバリューステートメントだと思います。実は、正直に言うと、ボクは、他のバリューステートメントは全然記憶していません…。それだけこの「ロジカル × クリエイティブ × スピード。」のインパクトが強かったのだろう、と。

ボクがいた当時、一緒に働いたことのあるメンバーで優秀と評価されていた人は、ほぼ全員がきっちりこのステートメントの通りに働いていており、また、日々の業務遂行においてもこの3つのワードが自然と口から出ていました。

定められる納期は通常で考えるとありえないほど短く、極端なスピードが求められる。そのなかでもきっちりとクリエイティビティを発揮しないといけない。無茶な状況にも関わらず、きっちりロジカルに提案をしないとOKがもらえない。このステートメント通りに働くというのは、ものすごく大変で、ちゃんとできていたかというとそうじゃない気もしています。

ですが、結局のところ新しい価値を創造するという意味においては、グリーであってもなくても、そして、既存事業も、新規事業も、起業も、すべてこの行動規範で働くべきだと今まさに感じています。非常に素晴らしいステートメントだな、と。

退職後も常々、自分がチームマネージメントをするときや、スタートアップでのメンタリングにおいてほぼ丸パクリして伝えています。

ロジカルとは?

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という、かの有名な野村克也カントクが流用した名言がありますが、これこそがロジカルシンキングのまさに本質を表していると思います。

「事業の成功を目指すためには、運以外の要素はすべて潰し、最後に運にかけよ」ということです。事業が成功するか、失敗するかは、最終的には運の要素が非常に強いです。ローンチするタイミングであったり、その時の市場環境や競合環境であったり、消費者の消費行動であったり、自身の影響の及ばない範囲での出来事こそが事業の成否に大きく影響しているのです。

だからこそ、自分の影響の及ぶ範囲については、運に頼らぬよう、運以外の要素は全て潰し切る必要があります。これこそが、まさにロジカルシンキングが必要とする大きな理由だと考えています。

大上段の背景、ゴール、目的を整理し、そこからブレークダウンしながらMECEに施策を検討する。その上で、Pros/Consを整理すれば、どの仮説を検証するために、どういった施策を実行すべきかは自ずと見えてくる。それをやりきった先で、最後に運にかける。

業務としてもっとも最初にやるべきで、かつ、常にベースとして意識しておくべきは「ロジカル」な思考です。そのため、3つの言葉の中でももっとも最初に定義されているのだと思います。

クリエイティブとは?

とはいえ、もちろんロジカルなだけではダメで、そこにクリエイティビティを発揮しなければ、新規性のある施策やプロダクト、事業を生み出すことはできません。逆を言えば、まず、クリエイティビティありきで物事を考えてもいいのだと思います。

クリエイティビティとは、ひらたく言えば「経験に基づくひらめき」です。ただの思いつきではなく、情報を大量にインプットし、それを咀嚼するだけの経験値を積み、それをベースとして、目の前に事象を並べた時に出てくる「ひらめき」を大切にする、ということです。

PDCAを回すことはすごく重要ですが、PDCAを回してみても、最初の(思いつきではない)ひらめきが案外当たっていたりするケースが多い、というのは、どんな事業家も経験則でお分かりかと思います。

ただ、ひらめきだけで事業を進めるということは、コンパスや地図を持たずに樹海を歩くようなものです。そのひらめきが当たることもあるとは思いますが、当たり続けさせることは難しいでしょう。

そこで、最初のロジカルが大切になってくるのです。ひらめきだけに頼るのは「運だけに頼る」とニアリーイコールです。そのひらめきが正しいのかを確認し、それを実行した時の成功確率を高めさせることこそが「運以外の要素は全て潰し切る」ことであり、それがロジカルなのです。

スピードとは?

そして、これらをスピードを持って対応する。これだけめまぐるしく事業環境が変わる昨今ですから、机に座ってじっくり考えていては、その前提条件となる市場環境や消費動向はすぐに変わってしまいます。

とにかくやる。仮説検証を市場を通して素早くやる。そして、その結果を元に素早く軌道修正する。ともすればピボットする。PDCAにおいて最も重要なのは、その中にはない「スピード」という要素でしょう。

また、ロジカルシンキングはやればやるほど精度があがっていきます。延々と時間をかけることもできてしまいます。そのため、スピードという制約条件をそこに設けることで、いつまでもデスクで考えているのではなく、実行せよ、という制約をかけているのです。

逆に、クリエイティビティは時間をかければ精度が落ちてきます。ここも、スピードを持って対応する、という制約条件を伴うことで、クリエイティビティを発揮させる環境を整えているともいえます。

「ロジカル × クリエイティブ × スピード。」というバリューステートメントは、その順番さえもしっかりと意味を持っているわけです。

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