成功体験を引きずることは、組織戦略の失敗に直結する

新規事業やスタートアップにとって成功体験はガンである。しかも進行の遅いガンだ。じわじわとゆっくり、しかし確実に会社を蝕んでいく。

このガンに特におかされやすいのは、組織戦略の領域だ。

事業というのは、成功体験とイマが異なる、ということは理解しやすい。

シリアルアントレプレナーで、2度目、3度目に同じ事業ドメインを選ぶケースは少ない。事業ドメインが違えば、成功体験をそのままトレースして成功するとは思わないだろう。

仮に同じ事業ドメインだったとしても、技術革新や競合の状況、市場環境は異なる。異なるから、同じドメインで再度イノベーションを起こそうとしているのだろう。

だから「異なる」ということは判りやすい。わかりやすいから、成功体験に引きずられてはいけないことが明らかになる。

しかしながら、組織というのは違うものだと認識しにくい。

マネージメントレイヤーにとって、組織規模が大きくなればなるほど、ひとりひとりの顔がみえなくなる。200人が限度か。そうなると、階層でしか認識しなくなる。

いうまでもなく、ヒトは、誰一人としておなじものなどいない。にもかかわらず、ヒトをヒトとして認識せずに、あのとき出来たことがなぜいま出来ないのか、というセリフを簡単に吐くようになってしまうのだ。

成功体験の際に組織戦略として成功したのは、事業と同じで、様々な要因が噛み合ってる。特に、そのときそこにいたメンバーが適していたという運の良さが大きい。

それをそのまま適用しても、中にいるヒトが違うのだから、そのまま成功するものではない。

それをきちんと認識していないから、結果的にガンにおかされた組織戦略や人事制度ができてしまうのだ。そして、徐々に蝕んでいき、崩壊の音が聞こえだして、初めて気づくのだ。

組織戦略は、そこにいるヒトの顔をきちんとイメージして、今に適した形でたてなければならない。成功体験をトレースしてうまくいくことはない。

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