プロジェクトのゴール達成において、セルフゴールの達成を軽視すべきではない

プロジェクトを立ち上げる際、当然のことながらゴールの設定をすると思う。この時何をどこまで意識して設定しているだろうか。

ボクは、プロジェクトのゴールには、3つのゴールがあり、すべてを満たして初めてゴールに到達すると考えている。

プロジェクトの3つのゴール

ユーザゴール

UX的に最も重要で、最も欠かしてはいけないゴールが、ユーザゴールである。そのプロダクトを利用して、ユーザの世界がどう変わり、どういう感情を想起し、どうなってもらいたいのか。ユーザに最終的に提供したい体験価値である。

なぜ事業はWHYから始めるべきなのか」で語ったWHYに近しい。

ユーザは「モノにお金を払うのではなく、コトにお金を払う」という言葉を聞いたことがあるだろう。モノが溢れる成熟型消費社会では、モノそのものに対する購買意欲はそれほどない。むしろ、それを購入することによって得られる体験(=コト)に対してお金を払っているのだ。

このコトとして、このプロジェクトでは何をユーザに提供するのか、を明確にしないといけない。これが、プロジェクトのすべての指針となるからだ。

ビジネスゴール

企業というのは営利団体であって、ボランティアではない。ユーザへ価値を無償で提供することなど出来ず、また、利益をあげないわけにもいかない。逆説的に言えば、ユーザゴールを実現し続けるために、利益をあげつづけなければならない。

その時、会社にとって目指すべきゴールは、ユーザの目線からは違った角度から降りてくる。それは「事業計画」だ。

当然、会社の規模に応じて目指すべき売上・利益の総額が変わってくる。単月黒字、累積黒字を目指すための猶予期間も変わってくるだろう。

しかしながら、どの会社にとっても共通なのは、ビジネスゴールは必達目標、ということだ。ユーザゴールを達成していたとしても、ビジネスゴールが未達なのであれば、営利団体としての企業にとって、それに取り組む意味はゼロだ。

セルフゴール

そして最後にセルフゴールだ。

このプロジェクトを通じて、この仕事を通じて、プロジェクトメンバーであるあなた自身が、そしてメンバーそれぞれ自身がどうなりたいか、である。

プロジェクトマネージャーになりたい、でも、マネージメントスキルを高めたい、でも、給料をあげたい、でもなんでもいい。プロジェクトを通して、どう自己実現するか、が、セルフゴールである。

セルフゴールの達成なくして、プロジェクトのゴール達成はなしえない

このうち、セルフゴールの重要度はすごく高いのに、軽視されたり、無視されたりすることが非常に多い。

会社人であればこそ、ビジネスマンであればこそ、ユーザゴールとビジネスゴールは到達してしかるべきものである。そのために会社は存在し、プロジェクトは存在する。

しかしながら、その実現のために、セルフゴールの実現を軽視していいのだろうか。「個」の幸せを犠牲にしてまで、達成するユーザゴール、ビジネスゴールに意味はあるのか。

プロジェクトの成功とは、セルフゴールも含めて、3つのゴールの全てを達成することこそが、本当の意味での成功といえよう。

セルフゴール達成のために

それぞれのゼルフゴールを達成するためには、そもそもそれが明確でなければ達成できるものではない。そして周りのメンバーは、それを知らなければ協力することもできない。

プロジェクトを通じて、個人的に何を達成したいかを具体的に言語化しよう。そして、プロジェクトという1つの船に乗り込んだ仲間であるからこそ、それぞれがそれぞれのセルフゴールを知り、それを達成することにそれぞれ協力し合い、ビジネスゴール、ユーザゴールを達成した時に、同時に、全員のセルフゴールが達成されていることを目指そう。