DeNAウェブメディア三兄弟(iemo、ペロリ/MERY、FindTravel) 〜決算公告からみる未上場企業

DeNAのキュレーションプラットフォーム拡大構想「DeNAパレット」の子会社3兄弟、iemo株式会社、株式会社ペロリ、株式会社FindTravelの決算公告が10月1日の官報に掲載された。

貸借対照表をビジュアライズして、各社の現況を探ってみたところ、ペロリの経営の優秀さと今後の成長性が際立っていた。

(通常の貸借対照表のグラフとは異なり、それぞれの項目の状況をわかりやすくするため、滝チャートっぽくしている)

決算公告、貸借対照表

iemo株式会社

株式会社iemo 決算公告
iemo株式会社(平成27年3月31日現在)

第2期の株式会社iemo。

今期純損失が4,332万円と赤字だが、それ以上に、利益剰余金、つまり累積赤字が資本金、資本剰余金を大きく上回っており、自己資本比率が-47.6%と債務超過の状態。

また、流動比率が51.3%と100%を下回っており、負債の返済もできていない。

単独の企業としては、かなりヤバい状況とみてとれる。買収前の出資金も、DeNAによる買収額も、すべて使い切って、累積赤字が膨らんでいる状況だ。

DeNAに買収され、ビジネススキームの確立を行う、という記事が出ていた。前期がその準備期間であった可能性もあるが、想定通りには進まず、かなり苦しんでいるのではないか。

これを見る限り、おそらく、iemoは買収前からそれほど好調だったわけではなく、事業としての成長性を見ての買収ではない。村田マリをはじめとした人材獲得、つまり、タレントバイのための買収であったのだろう。

株式会社ペロリ

株式会社ペロリ 決算公告

株式会社ペロリ(平成27年3月31日現在)

第3期の株式会社ペロリ。

今期純損失が8,027万円と、iemoを上回る赤字額だが、会社の財務状況は好調だ。

自己資本比率が86.3%と若干の負債は抱えているが、40%を上回っており会社としては正常な状況。

そして、流動比率は376.6%と非常に高い。一般的に120%を超えていれば安全といわれているが、まだまだ活動資金には余裕があるといえる。

利益剰余金が9,900万円となっており、第1期、第2期に比べて、第3期は大幅な赤字を記録したことになるが、資本金も、資本剰余金も大きく残っている。

買収前の出資金も、DeNAによる買収額もまったく使っておらず、バーンレートをできる限り下げた上で事業運営を行っていることが見てとれる。ベンチャー企業の経営としては非常に優秀だ。

そして、DeNAの買収を機に、アクセルを踏むべく大きな資金投下を行い、何らかの投資をしたのであろう。来期以降の伸びが楽しみだ。

株式会社FindTravel

株式会社FindTravel 決算公告

株式会社FindTravel(平成27年3月31日現在)

第1期のFindTravel。

一般的なベンチャーの1年目としてみると、少し資金を使いすぎだが、大企業のベンチャーとしては逆に投下する資金は少ないぐらいだ。

だが、こちらは始まったばかりのため、何とも言えない。